音と私

忘れないように。語彙力皆無。

tk2tk ワンマンライブへ行って

2022.07.22

あなたとタカツタ化計画〜渋谷クアトロ編〜

@渋谷クラブクアトロ

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tk2tk初のワンマンライブ。

私にとってもtk2tkのライブへ行くのは初めて。配信等で聴いたり見たりはしていたけれど、やっぱり生で感じるものはまた特別だった。やっと!

 

こんな時期だしなかなか世の中も落ち着かないし、いろんな意味でドキドキのライブだった。

でも、行けて良かった。この気持ちがなによりも強い。この瞬間に立ちたえたこと、一生忘れないと思う。

 

ゲストとして、活動休止中のreading noteが出演。それこそ久しぶりすぎるまさきさん。ベースかっこよかった。

reading noteの音楽はいろいろな音楽に出会ってきたなかで久しぶりにドカンと衝撃を受けたものであったし、わりとちゃんと年を重ねてきた自分の人生の中で、いろいろなことが大きく変わるような時に出会えた音楽だったから、心が震えすぎて苦しくなった。あぁやっぱりreading noteがすごく好きだなって思った。

ただ、休止前のあの時とは違うんだな〜というのも実感しつつ、"食べ頃"の話を平田さんがしていて、曲を途中でストップしてしまうほどもうどうしようもないくらい感情が溢れてる平田さんを見て胸をギュッと掴まれて辛くなってしまった。

でも、こういう瞬間を身体中に感じることが出来るのも生のライブならでは。平田さんがスンッとした人になってなくて良かった。これからも感情ダダ漏れの音楽をする人であってほしい。

またreading noteのライブが見れるなんて、嬉しくて幸せだった。

 

reading noteのライブを挟むかたちで、tk2tkのライブがあって。reading noteとはまた違うだタイプの音楽だな〜と思ったし、いろいろ考えた結果の「現在と未来」を感じられたライブだった。

 

それにしたって、えんちゃんのギターはハッピーになるね。人柄滲み出すぎていて好きすぎる!!!ヒーローすぎる!!!

 

生きていれば、想定内も想定外もさまざまな出来事が訪れるし、自分の理想通りにはいかないことがたくさんある。それでもここにいる事実は変えられなくて。みんな、もがきながらもそれぞれの日々を過ごしているのだな〜と励まされた。

なんでもないようなことも日々を彩ってくれているんだということを忘れずに、大切に過ごしていきたい。改めて素敵な気持ちをもらえた。

 

ライブハウスでのワンマンライブっていうのも、もう何年振りなの!?!?だし、隣で大切な友人と共に大好きな人たちのライブを観れたことが本当に嬉しすぎて、終わった後は涙がぽろぽろ流れた。心が満たされるってこういうことだったわ。

 

終演後は普段使いできすぎるかわいすぎるグッズがあってどれも欲しくなったけど、くすみブルーのTシャツを購入。XLのみの販売っていうところと平田さんが描いたかわいい似顔絵がプリントされていておしゃれ。着こなせるかは別として。笑

 

tk2tk、これからも楽しみにしています。日常に寄り添ってくれるとても素敵な音楽です。

 

SMOKY & THE SUGAR GLIDER ライブへ行って

2022.06.26

 

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本日のお目当て、スモグラ!出番はトリ!

 

◎SMOKY & THE SUGAR GLIDER

SEがかかってしょーこさん現れた瞬間泣けた。何年ぶりかのスモグラ。うれしすぎる。

 

★スペクトル

イントロ始まってドキドキ感増して、まりぺさんの歌声に安心感を覚えて、また泣けてきた。

どこへも行けずにあなたを待ってる。って歌詞がいろんな角度が染み渡った。それにさっきまでしんどかった身体も自然とリズムに乗って心地よくなってる。すごいなあ。"好き"のパワー。

 

★summer

この曲もとても心地よくて好き。早く音源化しないかな〜。この連続リリースですごく期待してるのだが、どうだろうか!…と下書きて書いていたらリリースされました!うれし!サビのまりぺさんの歌い方がスキ。切なくておしゃれ。

 

★blindness

これはもう!しょーこさんのベース!かっこよすぎる!人と人の隙間からしっかりしょーこさんの姿見えてて、かっこよくてたまらなかった。美。今回スモグラ初で一緒にライブ来てくれた人もこの曲のベースがかっこよかった!と言ってくれて、でしょ!?そうでしょ!?とガンガン語った。笑

 

★春色ブルー

最新の配信リリース曲!さわやか〜!ライブでこんなにすぐ聴けるなんて贅沢。嬉しい。

さわやかなんだけども、切なさが残る。春色ってブルーのイメージではないなぁと思って。進んでいく季節に置いていかれそうな想い。

 

honey

コロナ禍になってからずっと聴きたかった!個人的にドンピシャ!みんながこれくらい大きな愛を持って生きられたら、、と思う。感情ぐわぐわした。

 

★息をして

当たり前だけど当たり前じゃないそんな日常が恋しくなった。でもこの日のように会いたい人に会えるような日を迎えるためにも不器用なりに生きてやるんだ!って気合い入った!

 

universe

モグラならでは!な世界観だな!改めて思った!不思議な感覚になりつつ放たれて解放的な気分になった!音がバシバシ重なり合ってるところがかっこよすぎてたまらんかった!

 

久しぶりのライブハウスにとてもドキドキしたのと体力の衰えを感じ、帰った後はばたんきゅー。でもこの心地よい疲れはライブでしか感じられない。コロナになって、大好きな音楽を目の前で感じられることの特別さがより際立ったそんな日。

 

 

tk2tk 「灯り」を聴いて

2021.12.24 配信リリース

tk2tk「灯り」

 

クリスマスプレゼントのようなタイミングの配信、とても嬉しかった。

なんとなくメロディもクリスマスっぽい感じもする。

 

始まりのギターの音色がとても心地よくて優しくてその部分だけでも何度も聴き返したくなるくらい。

 

翳り始めた〜始まる歌詞が共感の嵐すぎてやばい。共感しすぎて、苦しさもある。

だけど、自分の今の環境や心境がなんとも不安定すぎて、この曲を聴くと同じようなことを感じている人がどこかにいるのかもしれないという心強さと、そういう時があっても大丈夫なんだって思えるような温かさと優しさに包まれて、ちゃんとリラックスできる。少し涙も出てデトックス。音楽のすごいところだよな、これは。

 

平田さんの歌声がとても優しくて、コーラス部分やハモリ部分にも温もりを感じる。

もう何度優しいって連呼していることか!でも、久しぶりにこんなに優しさが詰まっている曲に出会えたような気がして。私にとって大切な曲になるんだろうな。

 

もっと上手にもっと上手にね

生きていけたらいいのに

本当にその通り。大切な物が何なのかわからなくならないように、自分自身も大切にしないといけないなと思う今日この頃。

 

あまり良くない精神状態を記録に残すのもどうかと思うけど、備忘録。あとで見返してこんな時もあったなぁと思えるように。笑えますように。

 

あ、最後に。歌詞のツボポイント!

小さな灯りをくべるように

↑くべる、という表現がたまらないと思った。平田さんの言葉の選び方、とても素敵だ。

 

 

ヒグチアイ ワンマンライブへ行って

2021.11.26

5TH ANIV 独演会 「真感覚」

@東京 よみうり大手町ホール

 

こんなご時世になってから初のライブ会場参加。とても迷って悩んで。少しずつ落ち着いてきているような兆しがあるので、飛び込んできた。そして私にとって"今"このライブに行く必要があるような気がした。

 

会場内に入るとステージにはグランドピアノと銀色の丸い円盤が光に反射してキラキラとしていた。薄くスモークが焚かれていて、ああライブのこの感じっ…!!!とすでにドキドキが止まらなかった。

 

ほんのりとなんだか落ち着く香りとうっすらと聴こえる自然の中にいるような音。ドキドキしつつもその空間にしばらくいると心が安定していくような感覚になった。この自然の音は高知県の馬路村のリアルタイムの音だったそう。きっと前におすすめしてくれたフォレストノートというアプリのものではないかな?そして、この落ち着く香りをキャンドルにしたものをプレゼントとして頂けた。香りは記憶を呼び戻す、的なことで。でもほんとそうなんだよね。香りってすごい。

 

真っ白な衣装で登場したヒグチアイさん。美。

 

★ココロジェリーフィッシュ

青い光線のような照明がきれいすぎるのと、久しぶりの生歌生音にビリビリ痺れてしまった。

身体中になんともいえない感情が駆け巡って、堪えきれず涙が溢れた。私の中でTHEヒグチアイという曲。

 

★距離

いいんだよ〜と歌われてまたまた涙。優しい。最近配信リリースされたばかりの曲を生で聴けることの嬉しさ!

 

★悲しい歌がある理由

涙がつらつら止まらず大変。マスクの中がびっしゃびしゃになってしまって。この曲も最近ずっと聴いていたし、ピンポイントに刺してくる曲だったからぐっさぐさ。なんか感想が擬音語ばかりになってしまってる。全部全部肯定してくれるというか、いろんな立場の人を優しく抱きしめてくれるような曲。

 

★ぽたり

この時だったかな?会場全体が真っ暗闇に包まれてヒグチアイさんだけがオレンジっぽい色の照明に照らされていて、一対一で歌ってくれているような感覚というか、自分の周りに他の人がいることを忘れてしまうほどにグッと引き込まれた。

 

ここまでノンストップで、曲が終わった後に拍手する隙もないくらいだった。胸が苦しい。苦しいのに心地よくて。ライブでしか感じられないこの感じ。たまらない。

場を和ませてくれるようなMCがあって、

 

★縁

音の鳴るものを持ってきてください、とのことで、しゃもじとか鈴とか持ってきている方がいたな。リズムに合わせてそれを鳴らす感じで。私は何も適するものが見つからなかったため、手拍子で。ノンストップの重めな時間からポップな時間になってみんなにこにこしながら音を楽しんでいて、これもまたライブだ…幸せすぎる…と感じてからは笑いながらずっと涙が止まらなかった。昔からライブ中の楽しい一体感に弱くて、いつも楽しい曲で泣きがちなんだけど、やっぱり泣いた。

 

★かぞえうた

これもね。楽しいが続いて泣いてた。もうどんな瞬間も泣いてるではないか。かぞえうた、聴けると思ってなかったからすごく嬉しかったな。「お弁当作るようにした〜だし醤油をかけただけ」の歌詞がとても好きなんだよな。その"だけ"って意外と大きなこと。0に向かってどんどん清々しい気持ちになり、私の涙も少し落ち着いた。

 

ここでお悩み相談コーナー!みんなそれぞれいろいろあるよな〜と思いながら聞いていた。ヒグチアイさんの「私はこう思う」が気持ちに寄り添ってくれて救われる。なんでも話したくなっちゃう絶妙な言葉をくれるのよね。

 

★東京にて

渋谷に行くたびに私の頭の中で再生される曲。オリンピック前に初めて聴いて、もう今はオリンピックも無事終わって。時は流れていくんだよな〜と感じた。この曲あたりからヒグチアイさんの歌がめちゃくちゃ安定してきて力強く聴こえた。

 

★mmm

コロナ禍で鬱々としてた日々に刺さりまくった曲。自分だけじゃどうしようもできない現実を認めることが出来たのもこの曲のおかげかもしれない。YouTubeにあがった動画を何度も見ながらハミング一緒に歌ってたから、生で聴けて嬉しかった!

 

★やめるなら今

「やめたい」ってすぐに思いがちな私にとっては本当に大きな支えになる曲。弱っちい自分が嫌になることもあるけど、この曲を聴いて同じように悩んでいる人がいるんだな、それでも踏ん張ってるんだな、と思うと、私ももうちょっと頑張ろう!と思える。ちょうど仕事の環境が変わることが決まっていたから、これからお守りになるんだろうなという個人的にピンポイントな曲。

 

★前線

ピアノがかっこいい〜。女性でこんなにも力強く感情が露わになってるピアノはあまり聴いたことがないからドキドキする。そこにまた力強い歌声が重なって本当にかっこいい。

 

★備忘録

わわわー。最後にこれやりますか。こんな曲ヒグチアイさんにしか歌えないよ〜。落ち着いた涙が大復活した。

 

アンコール

★劇場(新曲)

一本のスポットライトに照らされている演者の様子を歌っている曲かな?でも演者だけじゃなくて、なんていうのかな、ひとりひとりそれぞれの物語があってそれぞれの劇場があって…という感じがした。

途中のMCでも、「ずっとひとりでやってきた自信がある」みたいなことを言っていて、周りの人に支えられているのはもちろんなんだけど、結局最終的には自分自身のことは「自分ひとり」で決めて生きていくわけだもんな〜と思った。

完全新曲歌ってくれるの、とても嬉しい。感情の奥深いところに訴えかけてくるような曲だったな。配信やリリースされる日が楽しみだ。

 

ヒグチアイさんが言っていたように、すべての感覚を入れ替えることが出来たような、そんな時間になった。基本的にずっと涙が止まらなくて、デトックス効果も抜群。ただマスクの替えを持っていき忘れたことだけが唯一の後悔。

この日もひとりでも寂しくない帰り道だった。ひとりで行けるライブ、良い。

来年のバンドワンマンも行けたらいいなあ。

 

ライブ後すぐに書き始めたのに、感情の整理が出来なさすぎてブログ更新が遅くなってしまったけど、ここに備忘録。

ヒグチアイ「距離」を聴いて

2021.10.20 デジタルリリース

「距離」ヒグチアイ

https://youtu.be/RrTb-I8h-Zg

 

「働く女性」をテーマにした三ヶ月連続リリースの第二弾!

 

第一弾の「悲しい歌がある理由」にドンハマりしてしまってから、ずっとずっと第二弾を楽しみに待ち侘びていた日々。

寝ようと思ってたのに結局リリース時間まで起きてたからそのまま夜聴いてとても優しい気持ちで眠りにつけた。

 

ほんのちょっと という言葉選びがさすがすぎる。そのほんのちょっとに惑わされて心掻き乱されてしまう。ほんのちょっとのすれ違いからどんどん距離が遠くなっていくのを感じる時がいちばんきつい。

 

会えない時間が増えれば増えるほど相手がどんなことを思って過ごしているのかがわからなくなる。

もしわたしが泣いてても

言わなければ君は気付かない

今回この歌詞がいちばんヒットした。わたしが泣いているのを君に気付いてもらえないのはもちろんだけど、逆に君が泣いていても、わたしは気付くことができない。お互いにそんな日を過ごしているのかもしれないと思えれば、もう少し想い合えるような、寄り添えるような気がする。

 

この曲に3年くらい前に出会えていたら何か違った今があるのではないか。なんて考えてしまう。いつからか女々しくなった自分をそろそろ受け入れていかねばいけない。先日友人に会った時にも「昔より女々しくなったよね」と言われ、やっぱり客観的に見てもそうなんだなーと。

 

過去を振り返って縋っても何も変わりゃしないから、今、そしてこれから先の日々を過ごしていくなかでこの曲がとても大きな支えになることでしょう。

もっと自分の想い、相手の想いを大切にしていきたい。これは恋愛関係でなくても人と人…関わるすべてのモノに対して。

 

ああ第三弾もとても楽しみだな。

 

 

tk2tk「兆し」を聴いて

2021.09.22 配信リリース

tk2tk「兆し」

https://youtu.be/Fx5CvNro_V0

 

初めて聴いた時からとても好きな曲。こんなにも身近で、こんなにも強い希望を持たせてくれる曲は他にあっただろうか。遠い未来や将来に対して力強く背中を押してくれる応援ソングはありがちだけど、明日に対して優しく背中を支えてくれるような歌はなかなかない。

 

平田さんが綴る歌詞が好きなのはもうずっとずっとそうなんだけど、この曲に至っては常にうんうんと頷きが止まらない。一語一句共感できるというかどれもこれも私の気持ちだ!って思ってしまうほど。

 

きっときっと明日になれば

色んなことマシになってて

きっときっと考えすぎと

ただ笑って暮らせればいいのに

 

今まさにこの言葉の通りの気持ちで毎日過ごしていたいなと思う。どうしてもネガティブに引っ張られがちだけどこれくらいのポジティブに持ってくのはそんなに難しいことじゃない。笑って暮らせるって当たり前のようで実は難しくて素敵なこと。「きっと」ってところが好き。

 

そしてなんと言ってもアコースティックアレンジがとてもとても優しくて温かい。ここでもまたえんちゃんのポジティブさが音色に表れてる感じがする。平田さんも前に言っていた気がするけど、スーパーマンみたいな人だな。自然と笑顔になってしまう。

 

気分が落ち込んで下向きになっても、この曲を聴いて前を向ける。そんな力のある曲。配信してくれて、いつでも聴けることがとても嬉しい。今の私にとってお守りのような曲だ。

 

 

田中圭 舞台を観て

2021.08.21

もしも命が描けたら

東京芸術劇場プレイホール

 

13時〜と18時〜の公演を観劇。1日に2度同じ舞台を観ることが出来るとは。同じ公演内容とは言え、やはり一公演一公演全然違うよな、ナマモノだな、と感じた。久しぶりに画面越しではない芸術作品を身体いっぱいに感じて満たされまくった。たくさん心を動かされ、頭で考えて、クタクタになって、お風呂に入って布団の中、ぐっすり爆睡。こんなにクタクタになったのはいつぶりだろうか。しあわせだ。

 

プレイホールでの観劇は初。昼夜どちらも一階の後ろの方の席だったのだけど、段差がしっかりついていてとても観やすかった。

 

昼の部、少し早めに着席。緊張。うっすら見える舞台の様子は、セット(床)が円盤状で斜めになっていて、そこで立ち続けるの!?と少しビックリした。体幹鍛えてないと絶対つらい。そしてところどころ散らばるように置いてある岩のような塊。この塊が後々いろんなものに変身を遂げる。数分後ここにあの大好きな田中圭くんが現れるのかと思うとドキドキが高まった。

夜の部は母と共に観劇。圭くんがらみのイベントや舞台に付き添ってくれるのはいつも母。感謝。

昼には感じ取れなかったことや聞き取れなかったことを夜で少しずつ回収。ここから先に書くことが私が読み取れた内容で、きっと人それぞれ解釈の仕方が違うだろうし、全然わかってないじゃん!と思われてしまうかもしれない。他の方の感想や解釈も見てみたい気持ちと、全然わかってない自分に凹みそうなので見たくない気持ちとで今揺れている。笑

ただ比較的今回はとても見やすい内容だったように感じた。「素うどん」と圭くんが例えていたのがピッタリだなと。シンプルなものほど奥が深いと思うのよ。

 

暗転して音楽が流れる。YOASOBIの曲。素敵な世界観。わりとしっかり一曲分くらい流れてから、光に照らされた圭くん演じる月人が登場。青い色の繋ぎのお洋服。白い照明にその青がくっきりはっきり映える。

黒羽麻璃央くん演じる三日月登場。白黒のお洋服。演じてる姿を今まであまり拝見してこなかったのだけれど、舞台向き?の発声やイントネーションが上手だなって思った。(自分何様。)言葉がとても聞きとりやすかった。

自殺しようとしていた月人が失敗して生きている状態から物語がスタートする。三日月に月人が自分の今までの人生や思いの丈をひたすら述べる冒頭。ほぼ一人芝居。ここで、えええ?これいつまで続くの?まだ喋る?と膨大な台詞量に驚いて、圭くんスゴッ…となった。秤にかけた時の動きがなんかツボだった。

 

そこから時は戻り、どうして自殺しようと思うようになったのかの物語が続いていく。

ここで小島聖さん演じる星子さん登場。青いノースリーブワンピースに花柄かな?パキッとした色合いが綺麗。卑屈になっている月人に明るくて無邪気な笑顔で近づいて、こんな人身近にいたら好きになっちゃうよなと思いつつ、一歩間違えたらしつこくてめんどくさい人だよなとも思う。共通点や共感できることがあるというのはとても大きく強い。そしてそれが他愛のないことだったり、自分の人生の中での芯となるところだったり。性格が違ってもどこか繋がれるポイントがあるってなんとも心地よいもの。愛することを知って変っていく月人が微笑ましい。いつだって正面から真っ直ぐ月人に向かっていく星子さんはたまらなく愛おしい。こんなに幸せに包まれた日々に終わりが訪れるなんて。まさか星子さんが事故で亡くなるとは。ショッキング。いつか私の顔を描いて、と言っていた星子さん。人の絵は描かないという月人に「いつか」と言える星子さんすてき。最高に笑顔の瞬間を描こうと決めた月人。いつも悲しいことが起きる日には三日月が空にあって、だからこそ三日月の日にあえて描こうと決めた月人。なのにやっぱり三日月が出た日は悲しい出来事の日になってしまった。亡くなった星子さんを見つめ、笑っている星子さんを想像して絵を描いた月人…辛すぎた。星子さんの残したノートには月人への愛が溢れていた。私自身も祖母が亡くなった後に出てきた祖母のメモ帳に家族への愛が綴られていたことを思い出して胸がキュッとなった。

 

ここからまた冒頭の場面に戻る。星子さんの元へいきたい月人は首吊り自殺をしようとしたけれど、三日月は自分で自分の命を殺めた人は星子さんのいる場所へはいけないと言う。どうすればいいか問う月人に不思議な力を与えた。それは、渡されたスケッチブックに自分の命を削って別の命の絵を描くとその命が吹き返すというもの。例えば、弱っている虫を見てその虫が元気な姿を想像して描くとその虫はみるみる元気になっていく、というような感じ。星子さんに会うために一生懸命に命を描く月人の姿にとても心奪われてしまった。YOASOBIの曲と共に命を削りながらたくさんのいろいろな命を描くシーンは胸が熱くなった。

そこで出会った虹子さん。これもまた小島聖さんが演じる。一人二役すごい。出会ったばかりなのに一緒に居ると安心感がある…のはお母さんだったからなのね。きっとそうだろうなと会話の節々から感じていたけど、時系列的にどうなんだろう?と思ったのと、月人がすぐに気付かないのはなんでだろう?と思ったが、不思議な力が与えられているし、時間を遡ってきているし…うん、ここらへんがちょいと私には難しかった。

そして虹子さんが愛している陽介が現れる。三日月として登場していた黒羽くんが演じる。ここも一人二役?と思ったけど、どうなんだ?演者の人数が限られているから、陽介が登場するまでは三日月役を担ってくれてたってことでいいのかな?途中三日月が月人に対して「僕は君で君は僕だ」みたいな台詞があって最後にそういうことか!ってなったから、きっとそういうことだよな。それにしてもこの陽介のキャラが濃厚すぎる。シリアスな場面が多めなのに、ここで一気に特大のユーモアが足されて会場が笑いに包まれる。ここまでも所々ユーモアが散りばめられていてクスクスっとはしたのだけど。場を一気に明るくしてくれて、光陽介という名前の通りの人だなと思った。憎めないやつだ。

3択クイズ辺りのシーンは小島さんも圭くんも笑いを堪えきれてなくてそれがまたあったかい空気感が流れていいなと思った。張り詰めた空気が解ける瞬間ってとても安心する。3択クイズでは、昼は猫に雀が混じっていて、夜は猫にミッキーマウスが混じっていた。夜の部はここのアドリブが少し長めに。圭くんもミッキーやらされてた。笑

陽介と虹子さんが背負っているものを知り、陽介の余命を知り、月人は最後の命を削って陽介の命を描いた。今までは月人が星子さんに会いたいという気持ちで自分の為に描いていたのに、ここへきて誰かの為に愛する人の為に絵を描く月人の成長にめちゃくちゃグッときたし、でもいなくならないでほしい寂しさも押し寄せた。

10歳の月人を照らしていた三日月が30歳を超えた月人だということが最後にはっきりとわかる。いつの時も月人を見守っているのは月人自身だったんだ。ああ〜胸がいっぱい。

 

物語が終わり、昼夜共に鳴り止まない拍手の中、2度もカーテンコールで登場してくれた。2度目はスタンディングオベーション!鳥肌で泣きそうになった。

 

この日からなかなか余韻が抜けなくてずっとこの物語のことばかり考えてしまうし、改めて田中圭という役者はめちゃくちゃかっこいいではないか!と実感。声を枯らしながらも全力で演じる圭くんを見て、またもや好き度が高まってしまった。それに圭くんの声もとても好きなもんで、膨大な量の台詞のおかげでたくさん声が聞けたことも嬉しかったポイント!笑

 

そして舞台を観に行く度に思うのだけど、もっとちゃんと照明やってみたかったなーと。高校一年生の時、演劇部に入って照明を担当したことがあって。それがすごく楽しかったのよ。なのに、独特な部活の空気感に馴染みたくなくて、憧れていた女子高生としての楽しみ方をしたくて、放り投げてしまった。そこだけは後悔。今考えてみれば、別に空気に染まらずとも続けて、友達とも遊ぶ時間をどうにか見つければ良かったのに。そんなに器用じゃなかったんだよな。

 

これから先、月を見かけたら、この物語のことや月人のことを思い出してしまうのだろうな。翌日の夜に撮った月。東京公演最終日の空に浮かんだのは満月かな。

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世の中の状況がなかなか良い方向に進まず、本当に本当にもどかしい日々で、もちろんこの舞台へ行くことも迷ったけど、観に行けて良かったと思っている。そう思えるのも今何事もなく無事に健康に過ごせているからなのだけど。

ブログはすぐに書き留めていたのに、ずっと下書きのままになってしまっていた。もっともっと安心していろいろな芸術に触れられる日が早くやってきますように。